「うちの子、フクロモモンガって日光浴させたほうがいいのかな?」
初めてフクロモモンガ(フクモモちゃん)を飼い始めた人や、飼育歴が長いベテラン飼い主さんでも、一度は考えたことがあるテーマですよね。
「日光浴は体にいいっていうけど、夜行性の子に光を当てて大丈夫なの?」 「窓ガラス越しじゃダメなの?それとも直接お日様に当てるべき?」
そんな疑問を抱えながら、毎日かわいいフクモモちゃんのお世話を頑張っているあなたへ。この記事では、フクロモモンガと「日光」の、ちょっと複雑だけどとっても大切な関係について、詳しく解説していきます!
フクモモちゃんが健康で、もっともっと長生きできるように、正しい知識を一緒に学んでいきましょう!
「日光浴」ってそもそも何のためにするの?(フクモモと光の基礎知識)
多くの動物、そして私たち人間にとっても、太陽の光はすごく大切なものです。「日光浴」と聞くと、ポカポカ気持ちよさそうに光を浴びるイメージがありますよね。でも、動物たちが日光浴をするのには、実はちゃんとした理由があるんです。
🌞 太陽がくれるスーパーパワー:ビタミンD
日光浴の最大の目的は、体の中で「ビタミンD」という栄養素を作ること。
ビタミンDは、私たちが食べたご飯の中にある「カルシウム」を、ちゃんと体の中に吸収して骨まで運んであげるという、とっても重要な役割を持っています。フクモモちゃんの体に必要な栄養素の中で、カルシウムは特に大切で、これが足りないと色々な病気になってしまうんです。
じゃあ、どうやって太陽の光でビタミンDができるのかというと、太陽の光の中にある「紫外線(UVB)」という、目には見えない光が、フクモモちゃんの皮膚に当たると、魔法のようにビタミンDを作り出してくれるんです。
🌙 フクロモモンガは夜行性!光はどうなの?
ここで、フクモモちゃんの飼い主さんがぶつかる大きな疑問。「うちの子は夜に活動する夜行性なのに、昼間の光に当てて大丈夫なの?」
その通り!フクロモモンガは、昼間は寝袋やポーチの中で丸くなって寝ている生き物です。強い光は苦手ですし、ストレスになってしまう可能性もあります。野生のフクモモも、日中に太陽の光を浴びてビタミンDを生成しているわけではありません。
この「夜行性」という特徴が、他のペット(例えば犬や鳥)とは違う、フクロモモンガのビタミンD対策を考える上での一番のポイントになります。

結論:フクロモモンガに「直射日光」は必要なの?
さあ、本題です。フクモモちゃんに、私たち人間がするような「窓を開けて直接お日様に当たる日光浴」は必要なのでしょうか?
💡 答えは「NO」です!
フクロモモンガに、強い直射日光を直接当てる必要はありません。
むしろ、夜行性のフクモモちゃんにとって、真昼の強い太陽の光は、目や体にとって大きな負担になります。特に、ケージごと外に出して日光浴をさせるのは、絶対に避けてください。
- 熱中症の危険: フクロモモンガは暑さに非常に弱い動物です。ケージの中はすぐに高温になり、あっという間に熱中症になって命に関わることもあります。
- 強いストレス: 睡眠中に急に明るい場所に連れ出されると、パニックを起こしたり、強いストレスを感じたりします。
- 目の負担: 夜行性の動物の目は、少ない光でも物が見えるように進化しています。強い光は目に大きなダメージを与えかねません。
「じゃあ、ビタミンDはどうするの?」
フクロモモンガがビタミンDを摂る方法は、自然界の哺乳類とは少し違います。
野生のフクロモモンガは、自分で日光浴をしてビタミンDを作るのではなく、食事や、毛づくろいの時に体表についた栄養素(プレビタミンD)を摂取することで、ビタミンDを補給していると考えられています。
つまり、飼い主さんが行うべきは「日光浴」ではなく、「ビタミンDの供給」なんです!
飼い主さんがすべきこと:ビタミンD不足を解消する3つの方法
日光浴をさせないとなると、飼い主さんが心配すべきは「ビタミンDとカルシウムの不足」です。この不足は、フクロモモンガに多い「クル病(骨がもろくなる病気)」や、低カルシウム血症(モモンガ特有のけいれんなど)という、とっても怖い病気の原因になります。
この問題を解決するために、私たちができることは主に3つあります。
① 専門のサプリメントでしっかり補給
これが、フクロモモンガのビタミンD対策として最も一般的で確実な方法です。
フクロモモンガ専用に作られたフードやサプリメントには、必要な量のビタミンDが配合されています。
- いつものご飯に混ぜて: パウダー状のサプリメントを、ふやかしたペレットや、大好物のフクモモフードに振りかけてあげましょう。
- 注意点: 人間用のサプリメントや、他の動物用のサプリメントは、フクロモモンガに必要な量が違うため、絶対に与えないでください。必ず「フクロモモンガ専用」のサプリメントを選んでくださいね。
② 栄養バランスの取れた主食を与える
ビタミンDやカルシウムを補う基本は、毎日のご飯です。
- ペレットを主食に: 昆虫や果物だけでは栄養が偏ってしまいます。フクロモモンガ専用のペレット(固形の総合栄養食)を主食にして、必要な栄養素がバランスよく摂れるようにしましょう。
- カルシウムとリンの比率: 難しい話ですが、「カルシウム」と「リン」のバランスがとっても大切です。ざっくり言うと、「カルシウム」のほうが少し多いくらい(Ca:P=1.5~2:1)が理想とされています。ペレットは、このバランスが計算されて作られているものが多いので安心です。
③ 特別な照明(爬虫類用ライト)を検討する
日光浴の代わりに、人工的な光でビタミンDの生成をサポートする方法もあります。これは、爬虫類(カメやトカゲ)の飼育で使われることが多い方法です。
- UVBライトの導入: 紫外線(UVB)を出す特殊な蛍光灯や電球を、ケージから少し離れた場所に設置します。この光を浴びることで、フクモモちゃんの皮膚でもビタミンDが作れるようになります。
- 注意点: 付けっぱなしは絶対にダメ!フクモモちゃんは夜行性なので、活動時間に合わせて短時間(例えば夜の数時間)だけ点灯させるなど、工夫が必要です。また、ライトは熱を持つので、フクモモちゃんが触れないように、安全に配慮して設置しましょう。

間違いやすい!「窓ガラス越しの光」と「生活リズムの光」
「日光浴はダメって言われたけど、じゃあ窓からの光はどうなの?」「照明はフクモモの生活にどんな影響があるの?」
ここでは、光に関する、よくある疑問にお答えします。
❌ 窓ガラス越しの光はビタミンDには効果なし!
「日光浴」として窓ガラス越しにお日様に当てる方がいますが、実はこれ、ビタミンDの生成に関してはほぼ効果がありません。
なぜなら、ビタミンDを作るのに必要な「紫外線(UVB)」のほとんどが、普通の窓ガラスを通る時にカットされてしまうからです。
ただし、窓からの優しい光は、フクモモちゃんが「今は朝なんだな」「もう夜になったな」という時間を認識するための体内時計(サーカディアンリズム)を整えるのには役立ちます。
💡 大切なのは「明るい・暗い」のメリハリ!
フクロモモンガは夜行性なので、健康を保つためには、人間と同じように規則正しい生活リズムが必要です。
- 昼間: ポーチの中でゆっくり寝られるように、静かで暗めの環境を作ってあげましょう。
- 夜間: 元気に活動できるように、照明を消して真っ暗にしてあげましょう。
これを怠り、夜でも部屋の照明が煌々とついていると、「今が夜なのか昼なのか」がわからなくなり、フクモモンガはストレスを感じて体調を崩しやすくなります。
もしケージを置いている部屋の明かりが夜遅くまでついているなら、ケージを布で覆って暗くしてあげるなどの工夫が必要です。フクモモの健康は、この「暗くしてあげる」というシンプルなことがとても大切なんです!

その他の「光」と「フクモモ」に関するギモン
フクモモちゃんの飼い主さんから聞かれる、光に関するその他の質問にもお答えしておきましょう。
Q. ほんの少しの時間なら、外で日光浴させてもいい?
A. 基本的にはおすすめしません。
たとえ5分や10分でも、フクロモモンガにとっては危険がたくさんあります。
- 脱走の危険: 一瞬のスキを突いて、ケージやポーチから飛び出して逃げてしまう可能性があります。
- 気温の変化: 外の気温や風は急に変わります。フクモモちゃんは体温調節が苦手なので、体調を崩しやすいです。
- 寄生虫や感染症: 外の草や土には、目に見えない寄生虫や病原菌がいる可能性があります。
フクモモちゃんの健康管理は、安心できる室内で、サプリメントや環境整備で行うのがベストです。
Q. ケージの中の電球(ヒーター)の光はどうなの?
A. 暖める目的のヒーターの光なら大丈夫です。
冬場に使う暖房器具(電球型ヒーターなど)は、熱を出すのが目的で、ビタミンDを作るための紫外線はほとんど出ていません。フクモモちゃんを暖めることが第一なので、この光は気にしなくても大丈夫です。
ただし、電球の光が強すぎてフクモモちゃんの睡眠を妨げないように、暖突(だんとつ)のような、光が出ないパネルヒーターと組み合わせて使うのもおすすめです。
Q. 病院からUVBライトの使用をすすめられたんだけど?
A. 獣医さんの指示に従いましょう。
もしフクロモモンガがすでにカルシウムやビタミンDの欠乏症(クル病など)になっている場合、治療の一環として獣医さんからUVBライトの使用を提案されることがあります。
これは緊急的な対策として、体の回復を早めるために必要な場合があるため、その際は獣医さんの指示に従い、適切な距離と時間で使用するようにしてください。あくまで病気の治療のための特別な措置と考えてくださいね。
まとめ:フクモモちゃんの健康は「適切な栄養」と「安眠」がカギ!
フクロモモンガと日光浴の関係、かなり詳しく理解できたのではないでしょうか?
今日の話をまとめると、フクロモモンガの健康維持に必要なのは、「自分で日光浴をすること」ではなく、「食事からビタミンDとカルシウムをしっかり摂ること」と、「夜行性のリズムを守ってしっかり寝ること」の2つです。
フクモモちゃんは、私たち人間とは体の仕組みが少し違うので、犬や猫と同じように考えてしまうと、かえって病気の原因を作ってしまうことになります。
- 直射日光は危険! 絶対にケージごと外に出して日光浴させない。
- 食事とサプリで補給! 総合栄養食のペレットと、フクロモモンガ専用のサプリメントでビタミンDとカルシウムを確実に与える。
- 夜は真っ暗に! 昼間は静かに寝かせて、夜は照明を消して思い切り遊べる環境を作ってあげる。
この記事を読んでくれたあなたが、正しい知識を持って、フクモモちゃんとの生活をさらに豊かに、そして楽しいものにできることを願っています!これからも、うちの子の健康のために、一緒に頑張りましょうね!


