「ステップレミングってなつくの?」そんな疑問をお持ちではありませんか?
ハムスターのような見た目ながら、ユニークな性格と可愛らしい仕草でじわじわ人気を集めている小動物、それがステップレミングです。
しかし、「噛むことがあるって本当?」「鳴き声や匂いは気にならない?」「飼いやすいの?」「どこで買える?」など、飼育にあたって気になる点も多いはず。
このコラムでは、ステップレミングはなつくのかどうかを中心に、性格や飼育方法、必要なケージや餌の選び方、販売価格の目安、ハムスターとの違いまで徹底解説。初心者の方でも安心して飼えるよう、やさしく丁寧にまとめました。
これからステップレミングを家族に迎えようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
ステップレミングってどんな動物?
ステップレミングの特徴とハムスターとの違い
ステップレミングは、中央アジアなどの草原地帯に生息する小型のげっ歯類(ネズミの仲間)で、日本ではまだあまり流通していない珍しいペットです。見た目はハムスターに少し似ていますが、実は分類上は別の動物で、レミング属という独自のグループに属しています。
体長は約8〜12cm、体重は30〜50gほどで、小さくて丸っこい体が特徴です。被毛はふわっとしており、背中は灰褐色〜こげ茶、腹側は白っぽく、全体的に自然に溶け込むようなナチュラルな色合いです。
ハムスターとの違いは主に以下の点です:
比較項目 | ステップレミング | ハムスター |
---|---|---|
分類 | レミング属(Lemmus) | キヌゲネズミ属など |
寿命 | 約1〜2年 | 約2〜3年 |
活動時間 | 昼行性・夜行性が入り混じる傾向 | 夜行性 |
なつきやすさ | 慣れれば人に興味を示すことも | なつきやすい種類が多い |
鳴き声 | キュッキュッとかわいらしい声 | 種によっては無音に近いものも多い |
特に「ステップレミングはなつくのか?」という点がよく話題になりますが、これは次のセクションで詳しくご紹介します。
野生下での生態と日本での飼育事情
ステップレミングは、主にロシアやモンゴル、中国北部などの乾燥した草原や半砂漠に生息しています。巣穴を掘るのが得意で、群れで行動する傾向があり、社会性のある動物といえます。
日本ではまだ知名度が高くありませんが、最近ではエキゾチックアニマル専門のショップや通販サイトなどで少しずつ取り扱われるようになり、興味を持つ飼育者が増えています。ただし、入荷数は少なめで、タイミングによっては入手困難な場合もあります。
また、ハムスターなどに比べると飼育情報が少ないため、正しい知識をもってお迎えすることが大切です。特に、ケージ環境や餌の種類などは独自の配慮が必要になります。
ステップレミングはなつく?性格と接し方
ステップレミングはなつくの?飼い主との信頼関係の築き方
ステップレミングは「なつくか?」という質問に対しては、個体差がありますが慣れれば人に興味を持ち、手から餌を食べることもあります。ただし、ハムスターほどすぐに懐くわけではなく、根気強くゆっくりと信頼関係を築くことが必要です。
最初のうちは警戒心が強く、手を近づけると逃げたり、場合によっては軽く噛むこともあります。しかし、毎日優しく声をかけてそっと触れる時間を増やしていくことで、次第に安心感を覚え、なついてくることが多いです。
ポイントは焦らず「ステップレミングのペースに合わせる」こと。無理に触ろうとせず、そっと観察しながら接することで、飼い主との信頼関係が深まります。
噛む理由と対策:怖がらせない接し方のコツ
ステップレミングが噛む主な理由は、怖がっているか、警戒しているためです。初めての環境や見慣れない手の動きに驚いてしまうことが多いです。
噛み癖を減らすには、以下のポイントを心掛けてください。
- 手を入れる前に声をかけて存在を知らせる
- ゆっくりと動かし、急に手を差し出さない
- 手から餌を与えて、良いイメージをつける
- 逃げ場を作ってあげて、無理に捕まえない
また、噛んだらすぐに大げさに反応せず、冷静に離れることで「噛んでも怖くない」と覚えさせることも重要です。
鳴き声でわかる気持ち:種類と意味を解説
ステップレミングは普段は比較的静かですが、時折「キュッキュッ」と短い鳴き声を発することがあります。この鳴き声は、
- 安心している時や興味がある時の軽い声
- 警戒や不安を感じている時の警告音
の2種類に分かれます。
飼い主が近づいたときに鳴く場合は、飼い主に対する関心や好奇心の表れと考えられますが、威嚇や嫌がる時の鳴き声はトーンが少し鋭くなり、耳や体の動きで判断できます。
鳴き声やしぐさを観察し、ステップレミングの気持ちを理解することが、より良いコミュニケーションにつながります。
飼育に必要なものと環境づくり
ケージの選び方とおすすめレイアウト
ステップレミングの飼育には、通気性がよく、逃げ出しにくいケージが必要です。おすすめはワイヤーケージにプラスチック製の底トレイが付いたタイプで、掃除がしやすく清潔に保てます。
ケージのサイズは最低でも幅40cm×奥行き30cm×高さ30cm以上を目安にしましょう。ステップレミングは運動量が多いため、広めのスペースを確保することが快適な飼育のポイントです。
レイアウトは以下を参考にしてください。
- 巣箱や隠れ家を必ず用意し、安心できる場所を作る
- トンネルや小さな遊具で運動できる環境を整える
- 底材はおがくずやペット用紙製マットを敷き、匂い対策も行う
ステップレミングに適した温度・湿度管理
適温は約18〜24℃、湿度は40〜60%が理想的です。急激な温度変化や湿度の上下は体調を崩す原因となるため、室内の環境を一定に保つようにしましょう。
特に冬は暖房器具の直接の風が当たらない場所にケージを置き、夏は直射日光を避けて涼しい場所に設置してください。
気になる匂い対策と清潔に保つポイント
ステップレミング自体はそれほど匂いが強い動物ではありませんが、ケージ内の排泄物や餌のカスが放置されると匂いが発生します。
- 底材はこまめに交換し、週に1〜2回はケージ全体を掃除する
- 食べ残しは毎日取り除く
- 換気をよくして湿気がこもらないようにする
これらのケアを続けることで、匂いを抑え清潔な環境を保てます。
ステップレミングの食事と健康管理
餌の種類とおすすめフード
ステップレミングは雑食性で、野生では草や種子、小さな昆虫などを食べています。飼育下では、ハムスター用のペレットやシードミックスが基本の餌となりますが、栄養バランスを考え、以下の食材を適宜与えることが望ましいです。
- 新鮮な野菜(キャベツ、にんじん、ブロッコリーなど)
- 少量の果物(リンゴ、バナナなど。ただし糖分に注意)
- たんぱく源として昆虫やゆで卵の黄身などもおすすめ
- 清潔な飲み水は常に新鮮なものを用意
餌は毎日適量を与え、食べ残しは早めに片付けて清潔を保ちましょう。
健康チェックの方法とよくある病気
ステップレミングは比較的丈夫な動物ですが、以下のポイントを日々チェックし健康管理に努めましょう。
- 目や鼻がきれいであるか(涙や鼻水が出ていないか)
- 被毛にツヤがあり、はげやフケがないか
- 動きが活発で、食欲があるか
- 排泄物の状態が正常か(下痢や便秘に注意)
よく見られる病気は、呼吸器疾患や消化不良、皮膚トラブルです。異常を感じたら早めに獣医師に相談しましょう。
どこで買える?価格や購入前の注意点
ステップレミングの販売店と通販事情
ステップレミングは珍しいペットのため、一般的なペットショップではあまり見かけません。主に以下のような場所で購入可能です。
- エキゾチックアニマル専門店
- オンラインの専門通販サイト
- 動物展示会やイベントでの販売
購入前には、販売店の信頼性や飼育環境をしっかり確認し、健康な個体を選ぶことが大切です。また、輸入個体の場合は輸送ストレスなどに注意してください。
値段の相場と初期費用の目安
ステップレミングの価格は地域や販売状況によって異なりますが、おおよそ1万円〜2万円前後が一般的な相場です。珍しいため価格はハムスターよりやや高めになることが多いです。
初期費用としては、ケージや底材、餌、巣箱など飼育に必要な道具を揃える費用も見込んでおきましょう。合計で約2万円〜3万円程度を目安にすると安心です。
購入前の注意点と準備
- ステップレミングの特性や飼育環境をよく理解してから購入する
- 購入後すぐの環境変化に配慮し、ストレスを与えないようにする
- 長期飼育を見据え、責任を持って世話ができるか検討する
これらの点を踏まえて、しっかり準備した上でお迎えしてください。
まとめ
ステップレミングは初心者にもおすすめ?
ステップレミングは、その愛らしい見た目と独特の性格から魅力的なペットですが、初心者向けの小動物というよりは、少し飼育経験のある方におすすめです。
なつくまで時間がかかることや、環境管理の繊細さ、飼育情報の少なさから、しっかりと準備と知識を持って臨むことが大切です。
なつくまでの時間と向き合い方
ステップレミングがなつくまでには、数週間から数ヶ月かかることも珍しくありません。焦らず、毎日少しずつコミュニケーションを重ねることが信頼関係の秘訣です。
噛んだり鳴いたりするのも彼らのサイン。気持ちを尊重し、優しく接することで、やがて手から餌を食べるなど、なつく様子が見られるでしょう。